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腎生検について

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当院では腎生検が行えます。

    「健康診断で蛋白尿を指摘されたけど、何科を受診したらいいのかわからない」、「毎年血尿を指摘されてるけど、何科を受診したらいいのかわからない」という質問をお持ちではないでしょうか。腎臓内科はそんな患者さんの窓口です。外来の検査で泌尿器科が得意とする病気を除外し、同時に腎炎やネフローゼ症候群などの鑑別を進めていきます。あるタイプの患者さんには最終的に腎生検を行い、腎臓の組織を観察して診断する必要があります。当院では2017年10月より腎生検検査を始めました。

    腎生検を受けられる患者さんへ

      腎生検とは何ですか?

        蛋白尿、血尿、腎機能低下のある患者さんの診断と最も適切な治療法を決定するために、尿を作っている腎臓の一部の組織をとり、顕微鏡で評価する場合があります。腎生検とは、「腎臓から組織をとる手技・操作」のことをいいます。

        腎生検の目的は何ですか?

          腎生検の目的は、以下の3つです。

          1.腎臓病の組織学的診断を得ること

          2.腎臓病の組織学的な勢いを評価することで、より適切な治療法を検討すること

          3.腎臓病の見通しを予測すること

          どのようなときに腎生検が必要なのでしょうか?

            血液・尿検査や画像検査による診断では不十分な場合、腎生検を行うことを管げます。腎生検が必要になるのは主に以下のような場合です。

             

            1. 血尿が持続し、進行する腎炎が疑われるとき

            2. 1日0.3~0.5g以上の蛋白尿があるとき

            3. 大量の蛋白尿、むくみがみられるとき(ネフローゼ症候群等)

            4. 急速進行性腎炎が疑われるとき

            “急速進行性腎炎とは?"

            血尿・蛋白尿があり、数週間から数ヶ月で腎臓の機能が進行性に低下していく腎臓病です。

            5. 移植された腎臓の拒絶反応を評価するとき

            6. 原因不明の腎不全で、腎臓小さくなっていない場合

            腎生検を行えない腎臓病はありますか?

              腎生検を行えない場合は以下のとおりです。

               

              1. 長期間にわたる腎機能の低下があり、すでに腎臓の大きさが小さくなっている場合

              2. 多発性のう胞腎の場合

              3. コントロールの出来ない出血傾向・高血圧があるとき

              4. 腎および腎周囲に感染があるとき

              5. 水腎症がある場合

              6. 腎動脈瘤がある場合

              7. 腎生検中の指示や腎生検後の安静が守られない可能性があるとき

              8. 患者さんやご家族のご了承やご協力が得られないとき

              腎生検はどのように行われるのですか?

                大きく分けて、2つの方法があります、病室内で行うもの(超音波ガイド下針腎生検)と手術室で全身麻酔を行って実施するもの(開放腎生検)です。

                当院では、病室内で超音波ガイド下針腎生検を行っています。

                 

                【超音波ガイド下針腎生検】

                1. 患者さんはうつぶせになります。

                2. 超音波をあてて腎臓に針を刺す部位を決定します。

                3. 針を刺す部位を消毒します。

                3. 超音波をあてながら、痛み止めの注射をした後に、背中から細い針を刺します。

                4. 針が腎臓の上に達したところで、息を止めていただきます。

                5. その瞬間に腎臓の組織を採取し、針を抜きます。この操作を2~3回繰り

                返します。採取する腎組織は、太さは鉛筆の芯ほどで長さは1~2cmくらい

                です。

                6.  終了すると約20分間くらい圧迫して出血を止めます。

                7.  仰向けになり半日から一日のベッド上安静が必要となります。

                腎生検は難しい技術なのですか?

                  超音波ガイドでの針腎生検は、訓練の必要な検査ですが、超音波で腎臓の位置を確認して行いますので、昔のようにX線写真を元に盲目的に針を刺していた時代よりは、格段に安全な手技になっております。ただし、体形により、腎臓の位置が確認しにくいこともあり、採取が難しいことがあります。数回刺して採取できない場合は、それ以上の危険を侵さないようにしています。

                  採取出来なかった場合、あるいは採取できたが、最も必要な糸球体が含まれていない場合は、再度検査の予定を立てることもあります。臨床症状・検査所見、患者さんの意向をふまえて、再度超音波ガイドでの針腎生検を行うか、あるいは開放性腎生検を行うか、あるいは腎生検を行わないかを判断することになります。

                  腎生検の利点は何ですか?

                    次のような利点があります

                    1.光学顕微鏡、蛍光顕微鏡、電子顕微鏡等により詳しい組織診断の情報が得られます。

                    2.腎臓病の治療法では、様々な副作用が起こる事もありますが、正確な診断を行うことで、最も適切な治療法を選択する事ができるようになります。

                    3.腎臓病の今後の見通しがつくことにより、出産や職業の選択等の人生設計を考える一つの拠り所となります。

                    腎生検の合併症や危険性は何ですか?

                      日本腎臓学会の平成10から12年の集計では、日本全国で1年間に約1万人の方が腎生検を受けています。軽い出血等の合併症が、100人あたり2人程度で生じます。輸血や外科的処置を必要とする方は、1,000人に2人程度です。すなわち、998人の方では特に大きな処置は必要ありません。最近年間で不幸にして亡くなられた方は2人おりますが、1万5千回の腎生検で不幸にして1人亡くなられるという危険度でした。また、疼痛や麻酔薬のアレルギー、細菌感染、動静脈瘻等を合併することがあります。

                      合併症があるとどのように対処しているのですか?

                        痛みが強い場合は、痛み止めを使用します。出血が続く場合は、安静時間を延長します。輸血が必要と判断されれば、輸血を行うことになります。出血が続く場合は、腎臓の動脈に細い管を入れ、内側から出血を止める操作を行います。出血が続いていると血圧が下がることもあり、出血量が多ければ手術により除去することも稀ながらあります。また最悪の場合は、腎臓を取り除く事もありますが、出来るだけ腎臓を温存する方針で対応しています。緊急時に備えて輸血の同意が必要となります。宗教上の理由あるいは個人的な考えで輸血を拒否される方は、あらかじめお申し出ください。

                        腎生検が終わったら何をしてもいいのですか?

                          腎臓は血管の豊富な臓器です。針を刺した後は圧迫して出血を止めますが、その後は安静が必要です。通常、検査終了後6時間から12時間くらいの間は、仰向けの姿勢で絶対安静を守っていただきます。その後、数日間は経過を観察して異常が無ければ退院となります。

                          腹圧をかける動作(しゃがんだ姿勢での排便、重いものを持ち上げる等)や、激しい運動は、退院後の2~3週間は避けてください。退院後に血尿や痛み、発熱等がある場合には、ご連絡ください。

                          一方、安静にしすぎると下肢の静脈の流れが悪くなり血栓(血液のかたまり)が出来やすくなります。血栓が肺につまると急に胸が苦しくなったりしますので、注意が必要です。

                           

                          本説明書は日本腎臓学会・腎生検検討委員会に編集した「腎生検ガイドブック」(東京医学社)を基に作成したものです。不明な点やご質問がありましたら、ご相談下さい。

                           

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                          発熱、咳などの呼吸器症状がある方は、来院前に一度お電話でご連絡ください。TEL:048-944-6111(代表)

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